【講師】高岡 本州氏（株式会社エアウィーヴ 代表取締役会長）

【モデレーター】妹尾 堅一郎 （AICOS校長役・産学連携推進機構理事長、一橋大学MBA客員教授）

　2017年度第1回セミナーは、イノベーティブな企業のビジネス戦略、特にマーケティングについて考えます。
　イノベーションとは、新規価値の創出・普及・定着のことです。そして従来価値（とそれを体現する製品やサービス）のモデルを、新たなモデルに置き換えることで、すなわち「ドミナントモデル」の変更を意味します。例えば、音楽メディアは、レコード、テープ、ＣＤといった「ドミナントモデル」の変更の歴史を経て、今やネットワークからのダウンロードモデルからクラウドへのアクセスモデルへと変更が進んでいます。
既存技術を応用して新規な用途開発、価値開発を行ったとしても、イノベーションに至らない例が圧倒的に多いのは、実は、ある種のインベンション（技術開発）だけで留まってしまうからです。つまり、イノベーションにおける新規価値の創出だけで終わらせてしまうからです。その先に新たな価値を顧客に認識してもらう努力を怠ってはいけません。いかにその価値認識を普及・定着させるか、すなわち従来とは異なる「ドミナントモデル」に仕立てていくか、というところにも多大な努力が必要なのです。この意味でのビジネス戦略、特に「市場開発＝マーケティング」が重要になるのです。

　我々のこういった問題意識を起点として、今回のセミナーでは、「イノベーションにおけるマーケティング戦略」について考えてみることにしました。
そこで、今回のゲスト講師として、高岡本州氏（エアウィーヴ株式会社代表取締役会長）をお招きしました。浅田真央、板東玉三郎、錦織圭のCM等を通じて、高反発マットレスパッド「エアウィーヴ」を一躍世に知らしめたエアウィーヴ社は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの公式スポンサーにもなっており、世界に向けたグローバルブランド作りも仕掛けています。さらに、エアウィーヴを、単なる敷き寝具を販売するだけでなく、「睡眠ソリューション」を提供する企業として、スタンフォード大学との睡眠研究、大量の睡眠データの蓄積、スマートフォンを使った睡眠アプリのリリースなど「The Quality Sleep」の可能性を追求する企業への飛躍を狙っていると聞きます。このようなことを踏まえ、高岡講師には、今までのエアウィーヴの歩み、マーケティングの考え方、さらには今後の戦略についてもお話いただこうと考えております。

後半は、妹尾堅一郎校長役（産学連携推進機構理事長）とのトークセッションです。新規ビジネスを具体的に展開していくマーケティングについて、また新しいビジネスモデルのあり方や知財マネジメントのあり方等について、さらに地域の中堅企業から一躍世界へ飛躍するための戦略についてもお話を聞かせていただく予定です。

さらに、いつものとおりの参加者の皆さんとの意見交換・懇親会もあります。イノベーション交流の場として、是非ご活用ください。

・セミナー： 3,200円/人(税込)
・意見交換・懇親会 ： 1,000円/人(税込)

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