イベント概要
ハーバード大学ビジネススクールのマルコ・イアンシティ教授が書いた「Competing in the Age of AI(AI時代の戦い方)」によると、100年続いてきた企業運営モデルが今、大きく変わろうとしています。フォードが大量生産の手法を自動車工場に用いて以来、スーパーマーケットやファーストフードまでが同様の手法を採用。ほとんどの企業形態は、同じタスクやスキルを持った人たちを1つにまとめた縦割り型となりました。
ところが、AIの登場で100年ぶりに企業組織や運営モデルの主流が変わろうとしている、と同教授は指摘します。データを集めて解析し、それをベースにアルゴリズムを自己修正させ、その結果さらに利用者が増えてデータが集まる。正のスパイラルに入ることで、サービスや製品が勝手にどんどん改良されていく。そんなAIの正のスパイラルをベースにした企業の成功が目立つようになってきたというのです。
「大量生産」から「AIの正のスパイラル」へ、価値創造の仕組みが大きく変わろうとしているわけです。
AIの正のスパイラルをベースにして大成功しているのはテクノロジー大手だけではありません。この本は、このモデルで成功しているフィットネスクラブなども、AI時代を象徴する企業として取り上げています。
またコロナ禍の中でDXに成功した事例なども紹介。コロナ禍はピンチではあるものの、DXを一気に進めることのできるチャンスであるとも説いています。そして同じDXで努力するのなら、終わろうとしている時代の考え方をベースにしたDXより、新しい時代に向けたDXに取り組むべきだとも主張。その方法論にも言及しています。
非常に多くの示唆を含む本ですが、残念ながら日本語には訳されていません。今回のセミナーでは、この本の要点を1時間にまとめてお話したいと思います。
AIの正のスパイラルの特徴は、先手必勝、winner takes allです。ネット検索では、もはやGoogleに勝つのは困難です。本の通販で、Amazonを追い越すのは難しいでしょう。しかし、AIの正のスパイラルを取り込んでいない業界や領域はまだまだ数多く存在します。コロナ禍は、このことに気づいた企業にとって大きなチャンスになることでしょう。
■当日のアジェンダ■
16:00〜16:05 :ご挨拶
16:05〜16:55 :未訳ベストセラーに学ぶDX講座
16:55~17:00 :アンケート&お知らせ
■実施場所■
オンライン開催(Zoom)
■登壇者■
湯川 鶴章
株式会社エクサウィザーズ AI新聞編集長
米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。
終了したイベント
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