「未来を拡張するゲームチェンジャーU-35」をテーマに、これまで見えていなかった方向に視線を向け、未来の選択肢を増やしていくセミナーシリーズ。（全５回）

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第４回のゲストは、マルチチャンネル音響を用いたサウンドインスタレーション等の制作を行い、世界から支持を受けるサウンドアーティストの細井美裕さん。聞き手は、独立研究家の山口周さんです。

身の回りにある「音」や、自分が発している「音」。普段私たちはそれらを聞いているようで、実は聞いていない（聞きたい音だけ聞いている、とも言える）。しかし、例えば長いトンネルに入ったとき、天井の高い部屋に入ったときなど、特定の「空間」に入ると、意識することなく聞いていた「音」の存在に気付いた、という経験は誰しもあるはずです。

細井さんの作品の多くは、まさにその「空間」と「音」にフォーカスしたサウンドインスタレーションです。細井さんの打ち出すコンセプト、ビジョンを体感した人は、世界が広がり、新しい感覚に気づき始めます。

2019年に発表された「Lenna」は、「文化庁メディア芸術祭(2020)」アート部門新人賞を受賞し、技術的にも高い評価を得ている作品ですが、これを著作権を保持したまま再配布を許可（営利目的は除く）する「クリエイティブ・コモンズ」で公開したことは、「音響」の世界の発展、拡張を目指す細井さんの重要なコンセプトのひとつです。

また、細井さんのプロジェクトには、多くの技術者、関係者が携わっています。どんな仕事も企画も、アイデアから実装まで一人ではできません。最新技術トレンドや、予算、スケジュールまで一気通貫でコントロールする細井さんのプロデュース力は、多くのビジネスパーソンにとっても学びがあるはずです。

ファシリテーターの山口周さんは、アートや音楽という芸術がビジネス領域においても重要であることを説かれています。音楽にも造詣が深い山口さんとの対談では、音による表現、感性の拡張など、幅広く議論いただく予定です。