ビジネスにおける人材開発、外国語の習得、子どもの教育や学び、ある分野で卓越した技能を習得するための訓練法 — 世の中にはその領域ごとに多くの学習法の解説が存在します。しかし、そもそも人間は総体としてどのように学習していくのか？分野に関係なく、人間が学び成長するプロセスに共通項はあるのか？といった根源的な問いに真っ向から向き合った「学習論」は無いのではないでしょうか。

元陸上選手で「走る哲学者」と呼ばれる為末大さんが、これまであらゆる分野の達人たちとの対話を重ねて辿り着いた「人間の学びのプロセス」をまとめた『熟達論』は、まさに人間が人間だからこそ得られる「熟達への道」を解説した本です。

今回は為末さんの『熟達論』の刊行を機に、人間の普遍的な「学びのパターン」について、参加者の皆さんと一緒に考えるイベントを開催します。
為末さんは陸上競技の選手としてオリンピックに出場し、世界大会で2回メダルを獲得、400メートルハードルの日本記録保持者でもあります。アスリートとして25年間の競技人生の中で、自身の体形や特性に合った技能の追求、トレーニング法、「思考」を含めた自分自身の扱い方など、あらゆる視点から、どのように自分を鍛えれば競技に勝てるか、速く走れるようになるかを考え抜いてきました。

「人はどうやって学び、技能を向上させ、成長していくのか。」
「学習しているときにその人の中では何が起きているのか。」
「人の成長を阻害しているものは何か。」

現役を引退してからも「人間の学び」への興味は尽きず、あらゆる分野の達人、熟達者の方々に話を聞くことで、人間だけが持つ探求のプロセスを考え、「遊」「型」「観」「心」「空」の5段階に分けて整理し、本書にまとめています。

合理性だけを考えれば機械がやればいい仕事が増える中で、「人間の存在意義は何か？」という問いが投げかけられています。「人間にしかできないこと」を理解する上で鍵となる「熟達」について、あなたも考えてみませんか。

『熟達論―人はいつまでも学び、成長できる』
為末大／著（新潮社）定価：1,980円（税込）
※2023年7月13日発売予定

基礎の習得から無我の境地まで、人間の成長には5つの段階がある。では、壁を越え、先に進むために必要なものは何か。自分をどう扱えばいいのか。「走る哲学者」が半生をかけて考え抜き、様々なジャンルの達人たちとの対話を重ねて辿り着いた方法論が一冊に。経験と考察が融合した現代の「五輪書」誕生！

※書籍購入をご希望の方は＜書籍付き＞チケットをお求めください。書籍は当日会場でお受け取りいただきます。事前発送、会場での販売はございません。
※本を事前に読まなくてもご参加いただけます。