Event Description
デジタルは『ちょうどいい道具』になれるのか
一方、デジタルテクノロジーは、日々SNSやあらゆるネット上のサービス上で個人データが拡散され、個々のユーザーのネット履歴が即座に広告やECサイトへの誘導に活用されたり、人の注目ばかりを引きつける情報が横行する注意経済(アテンション・エコノミー)が増加したりするなど、デジタル空間における個人の尊厳や自律が危ういものになっています。そうした人々の警戒心が今後のデジタル化を阻む要因にもなっているのも事実です。またSNSやゲームアプリ依存、ネット上の言論空間で起きる炎上や分断、誹謗中傷の問題など、デジタルと付き合う上での課題は山積みともいえます。
それでは、デジタルテクノロジーとのより良い付き合い方とは何なのでしょうか? 前半のトークセッション、後半では個人データを用いたワークショップを通じて、人間とデジタルとの「ちょうどいい関係」を探ります。
デザインエンジニアとして人とテクノロジーの共生を提唱し、『コンヴィヴィアル・テクノロジー 人間とテクノロジーが共に生きる社会へ』を今年出版した緒方壽人氏(Takram)、対人認知のバイアスの社会への影響を社会心理学の立場から研究する唐沢かおり氏(東京大学大学院人文社会系研究科社会文化研究専攻教授)、JUNETやWIDE Projectでの活動を通して日本におけるインターネットの発展・普及に貢献してきた砂原秀樹氏(慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授)、「べき則」の観点からデジタルと人間の違いを明らかにしてきた七丈直弘氏(一橋大学 経営管理研究科教授)をお迎えし、人間とデジタルの「ちょうどいい」関係について議論します。
唐沢かおり(東京大学 大学院人文社会系研究科 教授)
砂原秀樹(慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授)
七丈直弘(一橋大学 経営管理研究科 教授)
このワークショップでは、Google Takeoutサービスを活用し、デジタルサービスの利用により蓄積・収集された利用履歴といった個人データを、ユーザー本人がそのまま保有し・再利用する「データポータビリティ」を体験します。後半では、今秋公開予定のアプリ『Personary 2021』を活用し自分のデジタル上のペルソナを可視化します。
柴崎亮介(東京大学 空間情報科学研究センター教授)
(後半)「自分のデジタルペルソナを体験する」
橋田浩一(東京大学大学院情報理工学系研究科 ソーシャルICT研究センター教授)
塚田有那(編集者・キュレーター)
【視聴方法のご案内】
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