日本経済新聞社は7月31日、6月にパリで開催された世界最大級のオープンイノベーションイベント「VIVA TECHNOLOGY（ビバテクノロジー）2025」の報告会を開催します。今回は、世界的に注目を集める本イベントの様子や、そこで明らかになったグローバルなイノベーションの潮流を、現地参加された方々にお話しいただきます。出展・登壇した日本の大企業・スタートアップの経験談も伺います。
ビバテクノロジーは、フランス・パリで、毎年6月ころに開催される欧州最大級、世界でも有数のインパクトを持つテックカンファレンスです。2025年は6月11日（水）から14日（土）の4日間開催され、LVMHグループやGoogleなどグローバル大企業をはじめ、世界各国の有力スタートアップ、投資家、イノベーションのキーパーソンが一堂に会しました。マクロン・フランス大統領の登壇など政府の強力なバックアップのもと、最新技術と未来社会のあり方を議論する世界的なプラットフォームとなっています。
2025年のVIVA TECHNOLOGYでは、AI・ロボティクス・ブロックチェーンといった先端テクノロジーから、サステナビリティ・気候変動対策、ヘルス＆ロンジェビティ（健康長寿）、スタートアップの成長・スケールアップなど、多様なテーマが取り上げられました。企業とスタートアップのオープンイノベーション、投資家による出会いの場としても機能し、2024年には約16万5,000人、2025年はさらに規模を拡大して
18万人を超える来場者が集まる一大イベントとなりました。参加スタートアップは1万社を超え、各国のユニコーン企業から新興企業まで、次世代を担うテクノロジー企業が出展・登壇しました。
日本からは、ジェトロ（日本貿易振興機構）と東京都や京都市など国内4自治体が連携して「Japan Village」パビリオンを設置し、連携して日本のスタートアップエコシステムを世界に発信。日系企業やスタートアップによる新技術のピッチイベントや展示が行われ、日本のイノベーション力と成長可能性が国際的に高い評価を受けました。現地参加企業の取り組みや現場で感じた課題や今後の可能性についても、お伝えします。
起業家や企業の新規事業担当者、投資家、イノベーション推進に携わる皆様にとって、今後のビジネス戦略構築や新たな連携のヒントを得る絶好の機会です。ぜひこの報告会にご参加いただき、世界のイノベーションの最前線を体感してください。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

◇登壇者（順不同）
東京都　吉村恵一氏
京都市　恵良陽一氏
フランス大使館　後藤能文氏
スタートアップエコシステム協会／A.T. カーニー　藤本あゆみ氏
ジェトロ　近藤千花子氏
ヤマトホールディングス　齊藤泰裕氏
清水建設　加藤大輔氏
野村総合研究所　山崎浩平氏
デロイトトーマツベンチャーサポート（パリ）　床島遼氏
ユカイ工学　青木俊介氏
Agorize Japan　吉田錦弘氏
電源開発（J-POWER）　亀岡優輔氏
日本経済新聞社　上田敬
※登壇者や内容、開演日時はやむを得ず、予告なしに変更する場合があります。

◇協力
東京都

◇登壇者詳細
東京都　東京都スタートアップ戦略推進本部長
吉村恵一氏

1992年東京都入庁。清掃局、総務局などを経て、産業労働局で雇用や中小企業支援、金融支援など産業政策に従事。政策企画局では、都の長期戦略「未来の東京戦略」や新たなスタートアップ戦略「Global Innovation with STARTUPS」を策定。2023年4月、新設のスタートアップ・国際金融都市戦略室の初代室長に着任。2025年４月から現職。

京都市　産業観光局 スタートアップ・産学連携推進室　グローバル・スタートアップ課長　
恵良陽一氏

石川県出身。大学卒業後、民間企業に就職。京都市役所に転職後は、
伝統産業支援や観光行政に携わり、現在はスタートアップ支援を担当。

スタートアップエコシステム協会代表理事／A.T. カーニー アソシエイテッドスペシャリストアドバイザー
藤本あゆみ氏

大学卒業後、2002年にキャリアデザインセンターに入社。求人広告媒体の営業職、マネージャー職を経て、2007年4月にグーグルへ転職。代理店渉外職を経て営業マネージャーに就任し、女性活躍プロジェクト「Women Will Project」のパートナー担当を務めた。2016年5月の退社後、一般社団法人at Will Workを設立。株式会社お金のデザインでPRマネージャーを務めた後、Plug and Play株式会社にて執行役員CMOとしてマーケティングとPRを統括。在籍中の2022年3月に一般社団法人スタートアップエコシステム協会を設立し、代表理事に就任。2024年11月よりA.T. カーニー アソシエイテッドスペシャリストアドバイザー。米国ミネルバ認定講師として活動する傍ら、2023年より文部科学省アントレプレナーシップ推進大使、内閣府規制改革推進会議スタートアップ・イノベーション促進ワーキンググループ専門委員を務める。

ジェトロ　スタートアップ課
近藤千花子氏

2023年ジェトロ入構。グローバルカンファレンスの出展支援や起業家の育成プログラム J-StarXの運営等を通じて日本のスタートアップの海外展開支援に携わる。現在はヘルステック・メドテック・フードテック・エネルギーテックの領域を担当。
(過去に担当した事業)
カンファレンス：CES, VIVA TECHNOLOGY, SLUSH, LEAP, London Tech Week
J-StarX プログラム：シリコンバレー派遣コース、Local to Global Successコース

ヤマトホールディングス イノベーション推進機能 シニアマネージャー　兼ヤマト運輸 政策企画室担当室長
齊藤 泰裕氏

ヤマト運輸に入社後、藤沢支店長を経て商品開発担当として宅急便コンパクト・ネコポスなど数々の商品開発を担当。その後ヤマトホールディングスにて構造改革を担当し、EC事業本部の立ち上げとEC事業部長として置き配商品である「EAZY（置き配）」を始め、ECエコシステムの構築に従事。武蔵野主管支店長を経て現職。現在はグループにおけるCVCなど投資機能の運営とオープンイノベーション・新規事業開発の責任者。

清水建設　NOVARE　グループコンダクター
加藤大輔氏

1998年清水建設入社。財務経理、調達、経営企画を経て、2016年からロンドン事務所長として英国駐在。現地でスタートアップや大学との協業を推進。帰国後は建築企画室にて脱炭素の新技術開発を牽引し、海外スタートアップ8社を含む16社との実証プログラム「SHIMZ NEXT」を企画。現在はNOVAREにてビジネスクリエーショングループを率い、POCからCVC投資、共創による事業化まで一気通貫で進める体制づくりに取り組んでいる。
野村総合研究所　経営コンサルティング部 チーフコンサルタント
山崎浩平氏

野村総合研究所（NRI）入社後、情報通信・メディア業界のコンサルティングに従事した後、AgriTechスタートアップに参画。農家向けのデジタルサービスの事業開発や土壌病害診断サービスの立ち上げ、大企業との共同事業を主導。NRI再入社後は、一貫して大企業×スタートアップによるオープンイノベーション、およびスタートアップ支援に従事。2021年からの3年間は大手デベロッパーに出向し、オープンイノベーションコミュニティの運営、VCMモデルによるスタートアップ調達・実証を担当。東京大学大学院農学生命科学研究科修了。

Deloitte France / デロイト トーマツ ベンチャーサポート EU Region Lead
床島遼氏

米国公認会計士、フランス語DELF B2、4WARD.VC’s Partner in Clime Climate Accelerator, Studio 2050 Ventures Advisor
総合商社にてエネルギー/化学系分野を中心に欧州に駐在しマーケットを開拓。同地域での事業会社・スタートアップ投資案件を開拓、投資実行までを担当。外資系コンサルティングファームにて、日欧企業間のM&Aアドバイザリー、PMI支援、DX戦略立案、スタートアップとの共創を含む新規事業創出支援を実施。デロイトトーマツベンチャーサポートにおいて欧州地域を管掌。

ユカイ工学ＣＥＯ
青木俊介氏

東京大学在学中にチームラボを設立、CTOに就任。その後、ピクシブのCTOを務めたのち、ロボティクスベンチャー「ユカイ工学」を設立。「ロボティクスで、世界をユカイに。」というビジョンのもと、家庭向けロボット製品を数多く手がける。2015-2021年グッドデザイン賞審査委員。2021年より東京藝術大学非常勤講師、武蔵野美術大学教授。

在日フランス大使館　貿易投資庁・ビジネスフランス 貿易担当官
後藤能文氏

2019年より在日フランス大使館貿易投資庁・ビジネスフランスへ入職。ビジネスフランスでは貿易担当官としてフランス発企業・スタートアップの日本市場進出をサポートしている。またFrench Tech Tokyoのメンバーも務め、日仏経済交流の活性化を促進するためイベント開催や情報発信を行っている。

Agorize Japan 代表取締役
吉田錦弘氏

カナダヨーク大学休学中にスタートアップ立ち上げやインフルエンサーマーケティング企業のカントリーマネージャーを経験。卒業後にフランス発のオープンイノベーションマネジメントSaaSを世界中で提供するスタートアップ企業であるAgorizeを日本に誘致。
※AgorizeはVivatechnologyのStartup Challengeの仕組みをパートナー企業として創出している。

＜ショートスピーチ＞
電源開発（J-POWER）　イノベーション推進部 企画室 主任
亀岡優輔氏

2017年電源開発株式会社（J-POWER）入社。現地機関での勤務を経た後、本社の電力販売部門にて料金協議やトレーディング、制度対応業務に従事。2024年から現職。現在は脱炭素化、デジタル化、分散化、地域共創の4点をターゲットに新規事業創出や協業が見込めるスタートアップ等のソーシング、投資実行を主に担当する。

＜全体進行＞
日本経済新聞社　編集 総合解説センター 担当部長
上田敬

記者として、スタートアップや大企業の新規事業、イノベーションなどを担当。ベンチャーキャピタルおよびプライベートエクイティなどにも精通する。米ラスベガスのＣＥＳ、仏パリのビバテクノロジーなど世界の主要テックイベントを現地取材。スタートアップワールドカップや東京都関連などのピッチコンテストで審査員を務める。また、SDGsやNPO、社会起業家など、社会イノベーションにも詳しい。イベントオーガナイザーでもあり、フィンテック・サミット「FIN/SUM」、「日経イノベーション・ミートアップ」などを企画・運営。「TechGALA」や「SusHiTech」などで、トークセッションを企画・登壇。東京科学大や同志社大、早稲田大などで、スタートアップやSDGsについて講義。著書に「フレンチテック」（共著、金融財政事情研究会）、「ベンチャー企業の法務・財務戦略」（共著、商事法務）などがある。

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